『World’s End Laundry』Review


popcultvenusさん

 

『World’s End Laundry』

 

初めて聴いたのは、1993年11月の夕方。

CDショップで、平積みされていたのを見て。

購入理由は、バンドの名前とジャケットの雰囲気だけで購入。

大学から学生寮に帰るバスの中、CDウォークマンで聴きました。

 

1曲目の「リラの咲く日々」のイントロから心に刺さって、八野さんの優しい声で唄われる世界観にどっぷりとハマっていきました。

「天使のチェインソー」は、イントロからのベースにやられてます。軽快なドラムと鳴り始めるリフのようなベース。そこに乗る八野さんの声。

「紺碧の空、キッチンの赤い壁」は、歌詞にもはまりました。前向きなのか後ろ向きなのか?

また、途中で入るコーラスも美しくて。

全体的に鳴ってるギターのアルペジオも、これ以上ないくらい完璧な。こんなに完成された世界観の曲ってそうそうないのではないか、と思いました。

 

などと書いていると、1曲1曲が好き過ぎて、終わりません。

が、最後にこの曲を。

 

「冷蔵庫に捨てる」

唄というより、ポエトリーリーディングのような曲です。

僕は誰ひとりとして救えない

君がここにいてくれたらいいのに

とか

真夜中過ぎ 今日も僕は 一日のやりきれなさを

とか。

なんだか、刺さったんです。当時18歳の自分に。

 

今の八野さんの声で、この曲を聴いてみたいですね。ライブ向けな曲ではないかもしれませんが。

自分にとっての、b-flower は、このアルバムから始まりました。

2017年のライブは、1994年渋谷ワンマン以来のライブでした。

2018年は行けなくて。

2020年の春には、レコ発があるのか、ないのか?

26年前にリリースされたアルバムですが、今聴いても色褪せない、寧ろ輝いている最高のアルバムが、このアルバムだと思います。

(2019/11/29寄稿)